マルウェアの脅威に晒されるSMBv1から脱却
SMBv1がもたらすセキュリティ上の脅威については、これまでにも多くの議論や報告がなされてきました。それにもかかわらず、2018年初頭の時点でも、SMBv1は依然として幅広く利用されていました。現在では考えられないほど古いプロトコルであるだけでなく、セキュリティ上の問題を抱えるSMBv1を使い続けている機器やアプリケーションは、決して珍しくありません。
ここでは、SMBv1を使い続けるべきではない主な理由をご紹介します。
- SMB1は安全ではありません
暗号化や事前認証整合性(Pre-authentication Integrity)などの最新のセキュリティ機能を備えておらず、安全性の低いゲストアクセスなどの問題もあります。そのため、SMB1を経由して拡散したWannaCryランサムウェアのような悪意ある攻撃に対して脆弱です。 - SMB1は効率的ではありません
SMB2やSMB3では、大容量の読み書き、キャッシュ機能、Durable Handles(永続ハンドル)などが導入され、SMB1と比べてより効率的なデータ通信が可能になっています。 - 現在、SMB1を使い続ける必要はありません
SMB1しか選択肢がないのは、極めて古いシステム環境に限られます。現在のWindows環境では、より新しく安全なSMBバージョンへの移行が可能です。
Microsoftは長年にわたり、企業が新製品にSMBv1を採用しないよう呼びかけるとともに、既存製品についても、より安全で新しいSMBバージョンへの移行を推奨してきました。
2016年9月には、Microsoftが「STOP USING SMB1(SMB1の使用をやめよう)」と題した記事を公開。その翌年にはさらに対策を強化し、Windows 10 RS3以降ではSMBv1を無効化する措置を開始しました。
また、SMBv1のみを使用することでユーザーをセキュリティリスクにさらす製品についても注意喚起が行われました。WannaCryによるサイバー攻撃は、SMBv1の危険性を示す具体的な事例です。WannaCryはSMBv1を介して感染を拡大し、1台のコンピューターに侵入した後、脆弱な他の機器へ次々と感染を広げました。
MicrosoftがSMBv1の廃止に取り組む一方で、米国国土安全保障省(DHS)もSMBv1を無効化するよう公式に注意喚起しています。SMBv1の無効化は、早ければ早いほど望ましいとされています。
今後もMicrosoftは、SMBv1を無効化、あるいは完全に削除した新しいWindowsバージョンを提供していくことが予想されます。そのため、SMBv1にしか対応していない製品が、将来的に利用できなくなることは避けられません。
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以下の図では、2017年9月時点における各SMBバージョン間の互換性を示しています。
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