ディープファイルスキャンによるデータの検出を可能に

最終的にOhalo社が採用したのは、抜群の堅牢性と安定性を備えたVisuality SystemsのSMB Javaライブラリ「jNQ」でした。多様なSMB環境で安定したパフォーマンスを実現するうえで、これらの特性は欠かせない要素でした。

はじめに

Ohalo社はデータガバナンス分野で事業を展開しており、大企業が自社のデータ環境、特に非構造化データの把握と管理を行えるよう支援しています。非構造化データとは、たとえばOffice文書などであり、多くの場合、ネットワークドライブやSharePoint、Google Drive、Gmail、Outlookなどに分散して存在しています。

Ohalo社の主力製品「Data X-Ray」は、これらの文書ストレージをスキャンし、機密データの特定や、特定のビジネスユースケースに関連する情報の抽出を可能にします。Data X-Rayはクライアントの安全なオンプレミス環境にインストールされ、記録管理や保存ポリシーの実施、エンタープライズ検索といったニーズを強力にサポートします。

さらに、Data X-Rayの機能は、非構造化データを理解するAIモデルやチャットボットの開発といった高度な応用にも活用できます。

Data X-Rayは、「検出」「分類」「是正」の3段階アプローチで構成されています。

まず、検出フェーズでは、ネットワーク全体に散在するデータを特定します。
次に、分類フェーズでは、コンテンツの性質や機密性に応じてデータをカテゴリー分けします。
そして是正フェーズでは、分析結果をエクスポートしたり、既存のデータカタログシステムと連携させたりすることで、データガバナンスを一層強化できます。

「データソースの厄介な点は、SMBサーバーの種類が非常に多く、それぞれがSMBプロトコルを少しずつ異なる方法で実装していることです。そのため、どんなSMBサーバーとも確実に動作する、高品質で堅牢なSMBクライアントが不可欠なんです。」

Alistair Jones – Co-Founder and CTO, Ohalo

課題

多くの企業において、データはさまざまな場所に分散しています。SharePointやOneDriveといったクラウドプラットフォームが広く利用される一方で、ネットワーク共有やファイルサーバーも依然として重要なデータ保管先です。これらのファイル共有にアクセスするうえで欠かせないのが「SMB(Server Message Block)」プロトコルです。

しかし、SMB経由でのシームレスな接続は一筋縄ではいきません。というのも、SMBサーバーごとにプロトコルの解釈や実装が微妙に異なっており、接続の安定性に影響を及ぼすことがあるためです。このようなばらつきに対応するには、あらゆるSMBサーバーに確実に接続できる、高い柔軟性と堅牢性を備えたSMBクライアントが必要です。

この課題を乗り越えるには、そのような接続能力を備えた仕組みを開発することが不可欠でした。

「この分野に対応している魅力的なオープンソースのライブラリをいくつか試しました。中でも有力な2つのライブラリを検証しましたが、エンタープライズ向けソフトウェアに求められる堅牢性には達しておらず、企業顧客に満足いただけるソリューションを提供するために必要なサポートも得られませんでした。」

Alistair Jones – Co-Founder and CTO, Ohalo

Ohalo社がVisuality Systemsを選んだ理由

Ohalo社は当初、オープンソースの選択肢をいくつか検討しており、有望なライブラリも2つほど試しました。しかし、Ohalo社の共同創業者兼CTOであるAlistair Jones氏によれば、それらのライブラリはエンタープライズレベルのソフトウェアに求められる堅牢性を備えておらず、企業向けソリューションとして安定して機能させるために必要なサポートも得られなかったといいます。

Ohalo社のデータスキャンでは、大規模なファイル階層をクロールし、すべてのファイルをダウンロードする必要があります。こうした処理は、SMBクライアントに非常に高い耐久性を求めます。jNQ導入前は、オープンソースのクライアントでスキャンが完了しなかったり、ログにエラーが出たりといった問題が頻発していました。

しかしVisuality SystemsのjNQに切り替えてからは、そうした課題は一切発生せず、負荷の高い環境でも安定して処理が実行できるようになりました。

さらに、Visuality Systemsは急成長するスタートアップとしてのOhalo社の特性やニーズを的確に理解しようと努めてくれました。このような実践的でニーズに寄り添った姿勢も、同社を選ぶ決め手の一つとなりました。

「jNQ SMBクライアントを使って、何テラバイトものデータを転送する大規模なスキャンを実施しました。非常に負荷の高いクロールにもかかわらず、すぐに“これは安定している”と実感できたんです。処理が途中で止まることもなく、本番環境の負荷にしっかり耐え、確実に動作してくれました。こうした信頼性の高さは、これまで他のどの製品でも見たことがありませんでした。」

Alistair Jones – Co-Founder and CTO, Ohalo

導入の成果

jNQはセットアップが非常にシンプルで、導入プロセスもスムーズでした。Alistair Jones氏は「まさに“プラグ・アンド・プレイ”のような体験でした」と振り返ります。

いくつかのサンプルコードと、Ohalo社の開発環境に簡単に組み込めるライブラリさえあれば、すぐに利用を開始できたのです。

「導入は非常にシンプルでした。この技術を使い始めるのに、特別な準備はほとんど必要ありません。いくつかのサンプルコードと、開発環境にそのまま組み込めるライブラリさえあれば、それだけで十分でした。」

Alistair Jones – Co-Founder and CTO, Ohalo

Alistair氏とOhalo社にとって、最も重要だったのは「信頼性」でした。エンタープライズ向けの要件を満たすためには、確かな堅牢性と安定性が不可欠です。しかし、オープンソースの代替手段では、その水準に到底届かなかったといいます。

「時間を無駄にせず、最初からVisuality Systemsを選ぶべきです。これが唯一の解決策です」とAlistair氏は語ります。オープンソースでは信頼性に欠け、社内で代替手段を一から開発するには、膨大なリソースと専門知識、時間が必要で、本来注力すべき戦略的な課題から注意を逸らすことになってしまいます。

Visuality SystemsのSMB技術は、ファイル転送やディレクトリリスト取得といった複雑な処理を、実質的に「すぐ使える形」で提供しており、同等の機能を自社で再現しようとすれば、数か月の開発と深い技術知識が必要になるだろうとAlistair氏は述べています。

さらに彼は、Visuality Systemsのサポート体制も高く評価しています。エンジニアは迅速かつ前向きに対応し、最近のやりとりでは、彼の具体的なユースケースに合わせてサンプルコードの実行・検証まで行ってくれたといいます。こうした顧客の成功を重視した姿勢が、Ohalo社にとってVisuality Systemsを信頼できるパートナーと確信させる決め手となりました。

「エンタープライズレベルのソリューションを求めているなら、時間を無駄にせず、最初からVisuality Systemsを選ぶべきです。これ以外に選択肢はありません。」

Alistair Jones – Co-Founder and CTO, Ohalo

お問い合わせ

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Visuality Systemsの専門チームは、シンプルな環境から複雑なユースケースまで、あらゆる環境で確実に機能するSMBプロトコルソリューションを数多く提供してきた実績があります。

Raphael Barki, Head of Marketing, Visuality Systems

Raphael Barki, Head of Marketing, Visuality Systems

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